ステテコの下にパンツは穿くのか vol.17

夏のホームウェアに猛プッシュ
暑い季節の部屋着・寝間着には、私はもっぱらステテコ推しです。最近はファッショナブルなステテコも多く、認知度が高まっているアイテムだと感じています。B.V.D.からはパナマ織のメンズステテコが販売されていますが、時々お客さまに聞かれます。「ステテコの下にはパンツを穿くんですか?」私はいつもこう答えています。「穿く方の好みで決めていただくのが一番です。」下着の上から穿いていただいても良いですし、一枚履きでも良いと思います。ただ、ステテコの歴史からお答えすると、下着の上からステテコは穿くものでした。今日は(個人的)夏の一軍ホームウェア「ステテコ」についてお話してみようと思います。
ステテコはモモヒキから派生したものと言われています。モモヒキは室町時代や江戸時代には既に登場していたようで、”フンドシの上から穿く”ぴたっとしたものがメジャーだったようです。明治時代になると、日本にも洋装が取り入れられるようになり、それに伴い下着にも変化が。モモヒキから派生した、着物や袴、ズボンの下に穿くものが出現し、これがステテコの始まりと言われています。
その後もステテコは時代とともに変化し、昭和のおじさんといえばインナートップス、腹巻、ステテコ姿というほど一般的に普及されました。おそらく当時の男性たちも”ステテコの下にはブリーフなど”を穿いていた人が多いと思います。したがってどの時代で見ても、ステテコの下には下着を穿くのが本来の使い方だと言えます。が、それが正解というわけではないので、お好みで下着を穿く・穿かないを選んでいただいて良いと思います。
昭和のちょっとおやじくさいイメージから一新?!令和のステテコは男女ともにオシャレなものが多く、こども用も見かけますし、家族みんなでステテコを楽しめるようになりました。明治時代に習ってスラックスの下に穿けば、汗を吸収してくれますし、皮脂汚れも軽減できるのでズボンが長持ちします。昭和のおやじたちのようにステテコ姿でちょっとそこまで、ゴミ出しやコンビニに出かけてみるのも良いかと。さらっとした生地のものが多く、ゆったりと風通しが良いので、なにより夏のホームウェアとして優秀です。興味が湧いた方はぜひ一度ステテコと過ごす夏をお試しください。

